今日の気になる

今日は、リニア中央新幹線の環境評価書に環境大臣が意見書を国土交通大臣に提出したというニュースです。


リニアアセス評価書に環境相意見書 地下水や残土対策要求 (信濃毎日新聞)

石原伸晃環境相は5日、JR東海がまとめたリニア中央新幹線の環境影響評価(アセスメント)書に対する意見書を、太田昭宏国土交通相に提出した。事業規模の大きさから、環境影響を回避・低減しても「相当な環境負荷が生じる」と指摘。「環境保全に十全の取り組みを行うことが本事業の前提」とし、地下水への影響監視や、トンネル掘削残土の管理計画を自治体と協議して作ることなど計50項目の対策を求めた。

 長野県が環境相に求めた作業用トンネル坑口(非常口)の削減、下伊那郡大鹿村小渋川に架ける橋の地中化の検討、残土運搬車両の通行などに関する地元自治体などとの環境保全協定の締結については触れなかった。環境省環境影響審査室は、自然環境保全の点で絶対に計画を変更しなければならない場所は確認できなかった―と説明。大臣意見では、工事に当たっては自治体や住民の理解が不可欠―として、地元への説明や意見聴取の機会を十分に設けるようJRに求めている。

 地下水については、トンネル掘削で大量の湧水が出る危険性を指摘。工事前に精度の高い地下水系の予測をし、出水の恐れがある場合は作業用トンネルの位置を変更することや、トンネル内に湧水が流れ込まない防水型の工事などの措置を求めた。場所が未定の残土置き場は動植物の重要な生息地を回避することなどを盛った。

 ピーク時に約27万キロワットが使用されると試算されているリニア運行時の消費電力は「地球温暖化対策に取り組んでいる状況下、これほどの需要増は看過できない」とし、JRに再生可能エネルギー導入計画の策定を求めた。

 国交相は今後、環境相意見を踏まえて、7月22日までにJRに意見書を提出する。JRが補正して評価書を完成させ、同社が2011年6月から進める事業着手前のアセス手続きが終了する。その後、同社は工事実施計画を国交相に申請、認可が得られれば着工する。

環境に重大な負荷がかかるという懸念に踏み込んだことには一定の評価はできると思います。

ただ、具体策についてはグレーゾーンの部分が多く、不安が残るものとなっています。

環境への懸念に国が踏み込んだことについては、JR東海は真摯に受け止めて、沿線自治体と必要な協議を重ねて、一致点を見出していってほしいですね。