南木曽町土石流災害発生から1週間


南木曽町での土石流災害が発生してから1週間が経ちました。


南木曽、土石流現場の仮設橋開通 (信濃毎日新聞)

木曽郡南木曽町読書の梨子沢(なしざわ)で起きた土石流で破損した梨子沢橋(県道)の近くに設けた仮設橋が16日午前10時ごろ開通し、地元の住民や復旧作業に当たる工事車両などが通行を始めた。9日の災害発生から1週間を迎え、町職員らは朝礼で、土石流で亡くなった南木曽中1年、榑沼海斗(くれぬまかいと)君(12)を悼んで1分間の黙とうをささげた。

 県木曽建設事務所によると、仮設橋は長さ約18メートル、幅は最大約8メートル。国から無償で借りた応急用の橋で、重機の行き来も可能だ。同事務所の塩入信一所長は「人や交通の便が良くなり、復興の一歩となると期待している」と述べた。梨子沢橋は三留野(みどの)地区の住民が普段の生活でよく使う橋で、近くの梨子沢右岸に住む松原晴美さん(67)は「橋がなくて不便だったが、役場も近くなって本当に助かる」と喜んでいた。

 一方、町役場では、住宅が被害を受けるなどした2世帯4人が避難生活を続けている。松尾ツギヱさん(76)は、梨子沢周辺の東町にある自宅が全壊状態という。松尾さんは「避難生活は良くしてくれて大変ありがたい」としつつも、「先のことを思うと不安で眠れなくなることもある」と涙ぐんだ。

 町役場では、職員ら約40人が黙とう後、宮川正光町長が職員に訓示し、「今後どんな時でも、住民の安全を確保できる対策を考えていかないといけない」と強調。「海斗君をわが息子、被災された方々もわがおじいちゃんおばあちゃん、きょうだい、息子、孫という気持ちを持ち、仕事にしっかり励んで」と呼び掛けた。


土石流1週間 土砂の撤去続く(NHKニュース・信州のニュース・動画あり)

南木曽町で大規模な土石流が発生してから1週間になります。
現場周辺の住宅では、ボランティアも参加して家の中に入り込んだ土砂の撤去作業が続けられています。
今月9日に発生した大規模な土石流で、南木曽町では中学1年生の、くれ沼海斗くん(12)が亡くなり、住宅など37棟で全半壊するなどの被害が出ました。
土石流の発生から16日で1週間となり、海斗くんの自宅近くには花束とともにお菓子やゲーム機などが手向けられ、ボランティアの男性が手を合わせる姿も見られました。
町役場では臨時の朝礼が開かれ、はじめに犠牲となった海斗くんに全員で黙とうをささげました。
続いて宮川正光町長が職員を前に「被災された人たちは自分の家族という気持ちを持って引き続き復旧、復興に努めてほしい」と呼びかけました。
現場周辺の住宅では家の中に入り込んだ土砂の撤去作業が続けられ、このうち工藤健一さん(42)の自宅では10人以上のボランティアの人たちも参加して、スコップや一輪車を使って泥などを外に運び出していました。
工藤さんは「ボランティアの人たちに手伝ってもらえて本当に助かります。1週間が経ちましたが、まだこの先のことは何も考えられない状態です」と話していました。
南木曽町では15日、6日ぶりに町内の小学校と中学校で授業が再開されましたが、町役場に設けられた部屋では2世帯4人の住民が、依然、避難生活を続けているほか、現場近くの坂の下地区と東町地区23世帯で断水が続いています。
ほかにも214世帯で水道水が出にくいなど供給が不安定な状態が続いているため、町では別の水源から水を引くための仮設の水道管を設置するなど復旧作業を急いでいます。


中央線 来月の復旧を目指す(NHKニュース・信州のニュース)

南木曽町で発生した土石流のため一部の区間で不通になっているJR中央線では土砂の撤去作業が進められていてJRは来月9日前後の復旧を目指したいとしています。
今月9日に南木曽町で発生した土石流でJR中央線は南木曽駅付近で橋桁がえぐり取られ線路が土砂で覆われたため、長野県の野尻駅岐阜県坂下駅の間は上下線で不通となっています。
16日も作業員およそ100人が線路にたまった土砂をスコップやショベルカーなどで取り除く作業を行っているほか、列車が通る際の振動を緩和したり枕木を支える役割を果たす「道床」と呼ばれる線路周辺の石の入れ替え作業も進められています。
JRでは今後、流出した橋桁の復旧工事も進めるということで、土石流が起きてから1か月となる来月9日前後の復旧をめざしたいとしています。
JRは現在、不通となっている区間について、1日に上下線合わせて31便の代行バスを運行して対応しています。

発生から1週間が経ち、復興復旧が進んでいます。

ただ2次災害の危険もはらんでおり、避難生活を送っている住民もいるという状況が続いています。

仮設橋が完成し、JR中央西線も8月初めの復旧を目指して工事を進めています。