円楽師匠引退

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http://www.sanspo.com/geino/top/gt200702/gt2007022609.html(三遊亭円楽が引退表明…脳梗塞復帰も「ろれつが回らない」)

 落語界の大御所、三遊亭円楽(74)が25日、東京都千代田区国立演芸場で一席上演後に会見し、第一線からの引退を表明した。一昨年10月に脳梗塞(こうそく)で倒れ、昨年は引退を匂わす発言も飛び出した。この日は進退をかけた国立名人会の高座。得意の古典落語「芝浜」を演じたが「ろれつが回らない。こんな調子でお客さまの前でやるのは情けない」と、52年の噺家人生に自ら幕を下ろした。

 約30分の予定を、40分以上かけて熱演した直後の決断だった。

 この日は、落語会「国立名人会」のトリとして登場。客席から盛大な拍手を浴びた。しかし、上演後の会見では「だめですね。もうちょっと、はっきりしゃべれるかと思った」と自分自身を分析。「小さくても通る声でやらなくてはいけない場面で大きな声になり、ニュアンスが伝わらない。入場料を取ってやるには恥ずかしい。今日が引退する日ですかね」と話した。

 昨年10月に大阪、先月には東京で高座復帰していたが、「メチャクチャだった」と厳しく自己評価。引退を撤回する考えはないかとの質問にも「あたし自身が許さないんです」と言い切った。

昨年4月22日、「笑点」(40周年特番、同5月14日放送)を収録。笑顔で4代目司会を卒業した
 現在、リハビリに加え、長く患っている腎不全のため週3回の人工透析を受けるなど体調が芳しくないことも明かした。「もう、よくなるということが全然ない」という。ただ今後、一門会などでは「気分がよければ、座談でも何でもしたい」とした。話すことには引き続き意欲があるようだ。

 23年間務めた演芸番組「笑点」(日本テレビ系)の司会は、同番組が40周年を迎えた昨年5月に勇退。直前の4月22日の卒業会見で「落語をもう一度やるのは無理な気がする」と高座生活に限界を感じている心境を吐露した。

 だがその後、気力を奮い起こして大阪、東京での高座復帰につなげた。今月4日には、東京・浅草公会堂で行われた浅草芸能大賞授賞式に出席し、予定外の小噺を披露した。

 一方で、引き際については今回の「国立名人会次第」とたびたび発言。半年以上前から、1日3回程度のけいこを重ね、この日の高座にかけてきた。



三遊亭円楽 (さんゆうてい・えんらく)
 本名・吉河寛海(よしかわ・ひろうみ)。昭和8年1月3日、東京都出身。30年、6代目三遊亭円生に入門。33年、二つ目昇進。37年、真打ち昇進で5代目三遊亭円楽を襲名。立川談志古今亭志ん朝春風亭柳朝とともに「四天王」として人気を集めた。52年、落語協会分裂騒動では師匠・円生と行動し翌年、同会を脱退。54年、大日本落語すみれ会(後に落語円楽党に改称)を結成。「笑点」では、41年の番組開始当初からメンバー、58年から司会を務めた。


残念な話ですが、自分の信念を通したのは素晴らしいです。

噺が聴けないのは残念ですが、お体を大事にして下さい。