千代大海が引退


大相撲:千代大海が引退…「土俵に上がるのが怖くなった」(毎日新聞)

大相撲の元大関で西関脇の千代大海(33)が13日、現役を引退した。同日午後、東京・両国国技館で師匠の九重親方(元横綱千代の富士)とともに会見し、「正直、土俵に上がるのが怖くなった。体力が追いつかず、自分の持ち味の相撲が取れない」と理由を述べた。断髪式は10月2日、両国国技館で行われる予定。

 師弟ともに目を潤ませて会見に臨んだ千代大海は「関脇に落ちても相撲を取らせてくれたことに感謝している。悔いはないです」。17年間の土俵人生を振り返った。

 一番印象に残る相撲に、関脇で初優勝した99年初場所千秋楽を挙げた。「師匠に『3番取るつもりでいけ』と言われていた。本当に3番取ってしまった」。本割で1敗の横綱若乃花(3代目)を破って、13勝2敗で並び優勝決定戦へ。決定戦は史上初の同体取り直しの末、若乃花を寄り倒しで再び破り、賜杯をつかんだ。「あの日がないと今の自分はない」

 歴代1位の大関在位65場所については「あっという間だった」。九重親方は「もう一つ上(横綱)に上がれなかったことは残念だが、完全燃焼したと思う」と愛弟子にねぎらいの言葉をかけた。

 千代大海は年寄「佐ノ山」を襲名し、部屋付き親方として後進の指導に当たる。前佐ノ山親方(元小結・闘牙)は年寄「浅香山」に変わった。   

 ◇「ツッパリ」から「闘魂」大関
 
史上最長の65場所、大関を務めた千代大海。22歳で大関に上がりながら、ついに綱を締めることはできなかった。ここ数年は、朝青龍白鵬のモンゴル出身横綱の陰で存在感がしぼんでいった。10勝以上すれば大関に復帰できる初場所に、いちるの望みをかけたが、3連敗で力尽きた。

 大関在位中の優勝は2度止まり。相手の体幹をとらえる突き押しは威力十分だが、安易な引き技に頼る癖が抜けず、横綱を目指すうえで足かせとなった。

 昨年九州場所前、「大関から陥落しても引退せず、初場所で6敗したら引退する」と発表した。10勝に届かず大関復帰の可能性が消える場合を念頭に置いた発言だったが、力士が引退や負け越しを前提に発言するのは異例だ。ある相撲協会関係者は「大関は弱くても務まるという誤った見方をファンに抱かせたのではないか」と表情を曇らせる。

 とはいえ、全盛期の相撲には座右の銘である「闘魂」が詰まっていた。口から血しぶきを飛ばして顔を張り合った98年名古屋場所武双山戦が最たる一番。大関在位記録も人並み外れた闘志のたまものと言える。

 やんちゃな「ツッパリ」だったという少年が故郷・大分を後にして角界に飛び込み、努力してひとかどの人物になった。力士養成機関として昨今評判の芳しくない相撲協会だが、大関千代大海の名は多くのファンの記憶に残るだろう。


 ○…千代大海の母、須藤美恵さん(66)は大分市の自宅で「寂しいけど、体力の限界までやっており、ホッとした面もある」と話した。最後となった12日の魁皇戦について「投げられて、背中に土を付けられている様子を見て、そんなに甘くはないと……。だけど気持ちの良い最後だった」と振り返り、「好き勝手やっていて朝10時に学校に行くような子。(入門しても)1、2カ月したら帰ってくるのが関の山と思っていた」とねぎらった。父の弘さん(66)も「自分がやりたいと言って始めたから、ここまで来られたと思う」と話した。千代大海はこの朝、地元の友人に「精いっぱいやった結果。悔いはない」と携帯メールを送った。


先日の引退宣言には驚きましたが、3連敗での引退は非常に残念だと思います。

お疲れ様でした、と言ってあげたいですね。