今日の気になる

今日の気になるは、台風26号の被害が大きかった東京都大島町(伊豆大島)での行方不明者の捜索についてです。


伊豆大島 死者21人に 捜索難航(NHKニュース・動画あり)

大規模な土砂災害のあった東京の伊豆大島大島町では、17日、新たに4人の死亡が確認され、大島町で死亡した人は21人になりました。
町内では依然、住民など33人の安否が分かっておらず、警視庁や消防、自衛隊などが態勢を大幅に増やして捜索を行っていますが、大量の土砂に流木が混ざるなどしており、捜索は難航しています。

東京の伊豆大島大島町では、台風26号による大雨のため、16日未明から早朝にかけて広い範囲で川が氾濫したほか、山の斜面が崩れるなど大規模な土砂崩れが起きました。
この土砂崩れで、大島町の元町神達地区や元町3丁目を中心に住宅30棟が全壊するなど合わせて300棟以上の建物が被害を受けました。
壊れた住宅や土砂の下などからは、これまでに男女17人の遺体が見つかったほか、16日に体の大部分が土砂に埋まった状態で発見された大島町元町の那知静江さん(76)は17日午後、死亡が確認されました。
また、ほかにも3人が遺体で見つかり、大島町で死亡した人は21人になりました。
死亡した人のうち、4人はいずれも元町神達地区に住む浅沼拡宣さん(63)と妻の静子さん(63)それに北原*やす子さん(69)と浅野ウタさん(90)と確認されました。
一方、大島町によりますと、町内では依然、住民など33人の安否が分からないということで、警視庁や消防、自衛隊などは態勢を大幅に増やして、およそ1100人の態勢で、被害が大きい神達地区や元町3丁目などを中心に捜索を行っています。
しかし、被害の大きかった地区では大量の土砂がたまっているうえ、流木も混ざっているということです。
また、土砂がぬかるんでいることから重機が使えない場所が多く、捜索はスコップなどによる手作業で行われていて難航しているということです。
(*「やす」は「うかんむり」の下に「こころ」、その下に「用」)。


その中で、こうしたニュースももたらされました。


土砂災害警戒区域 大島は未調査(NHKニュース・動画あり)

土砂災害の被害を減らすため、都道府県では、法律に基づいて、市町村が避難計画を作る「警戒区域」の指定を進めていますが、東京都では、危険箇所が集中する多摩地域が優先され、大島町については、指定に向けた調査がまだ行われていなかったことが分かりました。

都道府県は土砂災害防止法に基づいて土砂災害の危険箇所を調査し、危険度に応じて「警戒区域」と「特別警戒区域」を指定することになっています。
「特別警戒区域」に指定されると市町村が住民の避難計画を作ることや、住宅を建設する際には崩れてきた土砂の衝撃に耐えられるよう設計することなどが義務づけられます。
東京都によりますと、土砂災害の危険箇所は、島しょ部を含めて都全体では1万5000か所に上るということですが、これまでに多摩地域で5800か所余りを「警戒区域」などに指定したものの、大島町など島しょ部では、指定に向けた調査がまだ行われていなかったことが分かりました。
島しょ部を含めた都全体での指定は、7年後の平成32年度までに終える計画だったということで、東京都建設局河川部は「危険箇所の7割を占める多摩地域の指定を先に進め、23区と島しょ部については今後、指定を進める予定だった」と話しています。

一部では、行政の避難指示や避難勧告が発令される体制が組まれなかったという、危機管理意識の欠如を指摘する声もあるようです。

そうだとすればとても残念なことで、人災と言われても仕方がないと思います。

行政にはきちんとした検証を求めたいと思います。