聖火リレー後の深イイ話

前日の日記で少し触れましたが、欽ちゃん(萩本欽一さん)が聖火リレー本番後、沿道の市民とハイタッチをしたと書きましたが、
今日のスポーツ紙にその様子が掲載されていました。

リレー後に“欽ちゃん劇場”大団円(スポニチ・写真あり)

聖火リレーでは五輪にゆかりのある著名人らがコースを駆け抜けた。98年の長野五輪の閉会式で司会を務めたタレントの萩本欽一(66)は、走行中にビラが投げ込まれる妨害行為に見舞われ「笑顔とか幸せを考えていたけど、その空気に浸ることなく終わった」と複雑な表情。終了後に「これじゃ満足できない」と1人で“リレー”をやり直し、市民と触れ合った。走り終えた北京五輪の競泳代表・北島康介やマラソン女子代表・野口みずきらも終了後にホッとした表情を浮かべていた。

 懸念されたトラブルが欽ちゃんの目の前で起きた。午前8時45分ごろ、第10走者の欽ちゃんがJR長野駅前を通過中、2つのビラの束がコースに投げ込まれた。周囲の機動隊員が透明の盾を突き出して防御。その後、1人の男がリレーの列に侵入し、周辺の緊張が一気に高まった。県警はこの男を威力業務妨害の現行犯で逮捕した。

 前のランナーから笑顔で聖火を受け継ぎ、沿道に手を振る余裕も見せていたが、異物が投入されてからは表情が一気にこわばった。リレー後の記者会見で「横にいた警察官が“位置につけー!”って言って、一斉に横を向いて欽ちゃん走りになってるんだよ。オレだって欽ちゃん走りしてないのに…。その時に自分の笑顔がなくなってさ」と苦笑い。さらに「欽ちゃんのところで(妨害行為を)やんないでよ。ハッピーで終わりたいと思ってたのに」と憤った。

 長野駅前は、早朝からチベットの支援団体と中国人グループの衝突が多発していた“危険地域”。本人も「なんか殺伐としてて、この雰囲気で走るのはやだな〜と思ってた」と異様な雰囲気を感じ取っていたようだ。会見で「トーチの重みは?」と聞かれ「気持ちのいい重みであればよかったけど、ちょっと違う重みが乗っかっちゃった。沿道のいろんな旗の重みがね…」と声を詰まらせる場面もあった。

 欽ちゃんにとって妨害行為よりも納得できなかったのが、沿道の人たちと触れ合えなかったこと。「長野のおばちゃんや子供とハイタッチするために来たのに」と悔しさをにじませた。

 しかし、“欽ちゃん劇場”はここからが本番。「これからもう1回街に出てハイタッチして帰ります」と、異例のリレーの“やり直し”を宣言。ユニホーム姿のまま会見場の前の国道19号に飛び出した。道を歩いていた市民は「えっ?なんで?」とビックリしていたが、さかんに「欽ちゃーん頑張れー!」とエールが飛んだ。

 欽ちゃんは本番の時とは表情を一変させ「やっと長野に来たって感じ。今が一番幸せだよ〜。五輪バンザーイ!」と大きく両手を突き上げ笑顔。念願のハイタッチで声援に応えながら聖火リレーを締めくくった。

欽ちゃんの人柄の良さを象徴する出来事です。

昨年夏の24時間テレビでのマラソンの時のように応援してくれる人たちに笑顔で応えたいという想いが、今回の聖火リレーでもあったのですが、本番では叶わず、記者会見の後に、自ら街頭に出て、長野市民とハイタッチでふれあったという光景は素晴らしいです。欽ちゃんのショーマンシップには頭が下がります。