阪神・淡路大震災から14年


阪神大震災14年 進む復興、残る課題も(朝日新聞)

静かな鎮魂の祈りにつつまれた。17日午前5時46分、6434人が犠牲になった阪神大震災は発生から14年を迎えた。被災各地で追悼行事があり、人々は失われしものへの思いをはせた。街の復興は進んだが、被災地間には格差が残る。国内外で大規模災害が相次ぐ中、阪神の教訓が問い直されている。

 神戸市中央区の東遊園地。市と市民団体による「1・17のつどい」では夜明け前、震災関連死を加えた犠牲者数とほぼ同数の約7千本の竹灯籠(とうろう)でかたどった「1・17」の灯が浮かび上がった。発生時刻に黙祷(もくとう)し、母を亡くした田中千春さん(53)が「震災を後の世代に伝えていかなくてはいけない」と追悼の言葉を述べた。午前7時までに約5500人が訪れた。

 被災した兵庫県内12市の人口は震災前と比べて1.9%増加し、約367万人に。神戸市ではおよそ3人に1人が震災後に生まれたり、転入したりした「新市民」だ。5市18地区で進められた復興土地区画整理事業は、神戸市長田区の新長田駅北地区が残るのみとなった。

 被災地の地域内総生産は震災前の94年を100とした数値で105.9に上昇したが、淡路島3市では87.9にとどまる。県営・市営の復興住宅の高齢化率は47.8%に達し、全体の約4割は高齢者のひとり暮らしだ。


震災から14年が経ち、ハード面(街づくり)においては回復はしているものの、ソフト面(人的なところ)においては、当時の心の傷がなかなか癒えなかったり、誰にも看取られずに亡くなっていく「孤独死」が絶えないという話も聞き、全体で見るとまだまだというところがあることにもどかしさも感じます。


真の復興はいつになるのでしょうか。さまざまな面でのサポートが必要ではないでしょうか。



その一環で、歌で被災者の心を元気付けようとするイベントも同時に行なわれたようです。


がんばろう神戸、歌い継ぐ 真弓監督「元気出る試合を」(朝日新聞)

震災の記憶、歌い継ごう――。阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区の商店街で17日夜、歌手の川嶋あいさん(22)らが無料ライブを開き、約100人の子どもたちと歌声を合わせた。

 05年に始まった催しで、今回は出演者が最多の5組に。「神戸を力づけよう」とライブを続ける川嶋さんに共感し、被災者でもある阪神タイガース真弓明信監督(55)が駆けつけ、アーケードに設けられたステージで「皆さんの元気が出る試合を積み重ねたい」と語った。

 川嶋さんは復興を願う曲「しあわせ運べるように」を子どもたちと合唱。約2千人の聴衆に「この街から新しい希望の光をともしていけるよう、勇気と明るさを忘れずに歩んでいきましょう」と語りかけた。

歌というのは、時に人を勇気付けるものです。

こういうアプローチで神戸を元気付けるということは、これからも続けてほしいですね。