長野県栄村でも不安な状況が続く

東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の被害の様子が伝えられている一方で、長野県栄村で昨日の未明に発生した震度6強の地震による被害も、地元メディアで報じられています。

栄村、不安が募る一夜 「身も心も疲れた」(信濃毎日新聞)

12日未明に震度6地震に襲われた下水内郡栄村。夜明け前に被災した村民は、不安と不自由の中、避難所で夜を迎えた。余震の恐怖。先の見えない今後の生活…。疲労の色も広がった。

 「あっ、また」。約130人が避難した村役場。同日午後6時すぎの強い余震に、どよめきが起きた。

 床に毛布を敷き、横になっていた斉藤みさおさん(87)=同村中条=は、横にいた友人の広瀬サエ子さん(85)=同=の手を強く握った。「みんな一緒だけど、生きた心地がしない」と斉藤さん。「大丈夫よ」と広瀬さん。

 同村森の月岡咲香さん(32)は6時すぎから、役場駐車場に止めた自家用車へ。人々でごった返す役場内では生後5カ月の次女紗愛ちゃんが泣いてしまう。長男佑君(10)と長女美桜さん(5)、月岡さんの母の樋口栄子さん(60)も乗り込んだ。「今夜だけなら大丈夫だけど、明日以降はどうしよう…」

 栄村中央地区の約150人が避難した栄中学校。午後7時、地元の女性たちが作ったみそ汁をすすりながら、被災したお年寄りたちは地震を伝えるテレビを囲んだ。「昨日までは栃木にいる子どもを心配していたのに」「津波がない山の中でよかった、なんて思っていたのに…」。夕食はほかにおにぎりと1個、おいなりさん1個。「おっかない。帰りたくないね」。口々に恐怖と不安を訴えた。

 17戸約40人が10時間余り孤立した小滝地区。ヘリコプターで北信小学校に避難した住民らが肩を寄せ合った。日暮れとともに冷え込みが増し、楕円(だえん)になって座るお年寄りは身を縮めて胸の高さまで毛布を引き上げた。区長の中沢日出男さん(74)は「身も心も疲れている。寒さが身に応えなければいいが」と心配した。

 集落で肉牛約200頭を飼う中沢謙吾さん(58)は残してきた牛が気掛かりだ。最初の揺れの直後に牛舎を見回ると、2階の床の一部が落ちて10頭ほどが下敷きになっていた。2度目の大きな揺れで別の20頭ほども下敷きに。しばらく聞こえたうめき声が小さくなっていく。多くの牛はまだ大丈夫だと思うが、牛舎は傾き、余震で倒壊する恐れもある。「何とか助けたい」と目を赤くした。

 同小には小滝、横倉、月岡の計3集落の全住民約200人が避難。夕方には便所の水も底をつき、庭に仮設トイレが設置された。

栄村、停電解消、断水続く 国道117号、JR飯山線不通 (信濃毎日新聞)


栄村全域1400人余避難 7地区の孤立は解消(信濃毎日新聞)

深刻な状況になっています。

今日は阿部守一長野県知事が被災地の栄村を訪れ、被災の状況視察や住民が避難している施設を訪問し、支援の約束をしたそうです(情報元)。


同じ長野県民として、一日も早い安全の確保と復興を祈りたいと思います。