被災していても支援を続けている人がいます

宮城の実家で被災 元ボンシャンス選手 自転車で支援に奔走(信濃毎日新聞)

飯田市をホームタウンとする自転車クラブチーム「ボンシャンス飯田」に2007〜09年に所属した五十嵐丈士さん(30)が、実家のある宮城県亘理(わたり)町で東日本大震災に遭った。町内の沿岸部は津波で水没。自宅が被害を逃れた五十嵐さんは、自転車に乗って避難所に毛布や懐炉を届けたり、浸水した家屋の片付けを手伝ったり。飯田市にいるかつてのチーム仲間などの励ましも受けて被災地を奔走している。

 五十嵐さんは地震発生から2日後の13日、停電した自宅から、電気を使える約60キロ先まで自転車で走った。持参した携帯電話を使い、津波で壊滅的な被害を受けた沿岸の様子を自らのブログで伝えた。

 生活物資が不足する被災地の状況を訴え、義援金への協力も呼び掛けた。ブログを通じて銀行口座に振り込まれた義援金は17日までに約75万円に上ったという。

 ブログには「五体満足で、家族も家も無事な自分にできるのは、走ること以外にありません」。知人らの安否を確かめるために、あちこちの避難所を自転車で回った。ガソリンが不足する中、自分の母親が担う新聞配達の一部も自転車で手伝った。

 飯田市を「第二の故郷」とブログに記す五十嵐さんは、ボンシャンス飯田代表の福島晋一さん(39)=飯田市=の元で競技に打ち込んできた。市内で昨年5月に開かれたロードレース「ツアー・オブ・ジャパン南信州ステージ」の前には、市内の小学校を訪れて自転車の魅力を児童に伝えていた。

 ボンシャンス飯田を応援する「サポーターズクラブ」の会員、池沼多津子さん(60)=同市=は被災地でも持ち前の行動力を発揮する五十嵐さんを気遣う。「本来ならトレーニングをする時期。飛んで行って、ご飯を作ってあげたい」と話す。

 電話取材に、五十嵐さんは「被災地でできることは限られるが、自分のできることを全力でやる」と語った。

自分が逆境の立場にいるのに、こういった活動をしているのは素晴らしいことだと思います。

是非とも一人でも多くの被災者を笑顔にしてほしいですね。