柳本ジャパン セルビアに惜敗 全勝で予選通過ならず


日本 2−セルビア

スタメン 竹下 栗原 高橋
     杉山 荒木 木村

リベロ  佐野

交代   大村 櫻井 多治見


柳本ジャパン、最終戦で初黒星 バレー五輪最終予選(サンケイスポーツ・写真あり)

バレーボールの北京五輪女子世界最終予選兼アジア予選最終日は25日、東京体育館で行われ、日本は2−3でセルビアに逆転負けし、通算6勝1敗で3位に終わった。2勝5敗のカザフスタンが、全体の3位以内に入った日本を除くアジア勢最上位となり、日本、セルビアポーランドに続いて予選を突破して初の五輪出場を決めた。

 6勝1敗のポーランドが得点率で1位、セルビアが2位となった。2勝5敗の韓国はカザフスタンに得点率で下回り、4大会連続出場を逃した。

 日本は巧みなサーブと木村(東レ)らの多彩な攻めで2セットを先取したが、第3セット以降は身長で上回る相手の猛打を止められなかった。

 開催国の中国、昨年のワールドカップ上位のイタリア、ブラジル、米国、各大陸予選勝者のロシア、キューバベネズエラアルジェリアを含め、五輪出場12チームが出そろった。



★日本、五輪前哨戦で苦い敗戦

 うまいサーブでセルビアを崩して第2セットまでリードを奪いながら、サーブで重圧をかけられなくなった第3セットは相手の猛スパイクを拾うのがやっとだった。五輪のメダルを目標にする日本は、その前哨戦で苦い敗戦を喫した。

 セルビアが守備を引き締めた第3セット以降、196センチのブラコチェビッチや194センチのニコリッチの豪打を止められなかった。流れを戻す選手もプレーもなかった。

 最終予選を総括すると、日本は佐野を軸にした守備が安定した。今まで多用しなかったバックアタックなど攻撃の形が増えたことも収穫の一つに挙げていい。一方、一度サーブの調子が悪くなると、たちまち高さとパワーで上回る相手に通用しなくなる。

 柳本監督は、五輪出場が決定した後も先発メンバーを代えず「一戦一戦が重要な勉強の場」と、主力に経験を積ませることを選んだ。ブラジルをはじめ厚い世界の壁を破る前に、同等の力を持つセルビアに競り負けた。日本の長所と短所を浮き彫りにした最終戦だった。(山岸)


柳本晶一・日本監督の話
「結果がすべてだと思う。この中から何かを勉強して整理し直す必要がある。崩された時の(対策)パターンがあまりに少ない。サーブの強化を含め、考えていかなければいけない」


竹下佳江の話
「すごく悔しい試合だった。五輪出場権を取ってからの2試合は「はてな」がつくようなプレーもたくさんあった。出場権を取れたことが一番(の成果)だが、もっと完成度を上げていかなければいけない」


高橋みゆきの話
「五輪でも当たる相手だったので何とか勝ちたかったが、3セット目にサーブレシーブが崩れて、流れを持っていかれてしまった。もっとレベルアップしなければいけない」


第1・2セットと連取しただけに、悔しさが残る試合でした。

相手の高さには敵わなかった部分がありましたが、日本もそれにうまく反応していれば勝機はあったのではと思っています。


これで課題は見つかった思うので、きっちり修正して、来月のワールドグランプリ、そして北京五輪へ臨んでほしいものです。