命をつなぎ留められなかったことへの無念
昨日のニュースで、元TBSアナウンサーの川田亜子さんが自殺したことについて、番組で共演していたキャスターの鳥越俊太郎さんがコメントをし、自殺を留められなかった無念を語りました。
鳥越俊太郎さん涙「助けてあげられなかった」…川田アナ自殺2日前にメール(スポーツ報知)
BS朝日「鳥越俊太郎 医療の現場!」(毎週土曜・後8時)で川田さんとともに司会を務めたキャスター・鳥越俊太郎さん(68)は26日、悲報を受け「助けてあげられなかった悔しさでいっぱい」と無念を口にした。24日に受け取った最後のメールには「真面目な川田は少し落ち込み気味でしたが、鳥越さんのメールで元気になりました」とのメッセージが残されていたという。
鳥越さんは本紙の取材に「まさかと思った。そして涙が止まらなかった」と語り、「驚いたのと同時に、助けてあげられなかった悔しさでいっぱい。娘を失ったような気持ちです」と後悔の念を口にした。
鳥越さんと川田さんは4月スタートの同番組で共演。川田さんについて「不安なところを抱えていたところがあった。すごく気になっていた」そうで、元気を出してもらおうかと思って、食事に誘っていたという。スケジュールの都合でなかなか調整が付かなかったが、30日の番組収録後に約束していた。
川田さんからの最後のメールは24日午後2時42分。「お疲れ様です。朝からメール、うれしいです。真面目な川田は少し落ち込み気味でしたが、鳥越さんのメールで元気になりました。ごはん楽しみにしてま〜す」というものだった。
「虫の知らせか分からないけど、昨日(25日)も一度メールしようと思ったんです。でも、この年で若い女性に何度もメールをするのは失礼だと思いますよね。あの時に連絡していれば…」
17日の放送回では「心の病」を取り上げたが「『鳥越さんはぜっーたい(心の病には)ならないですよー』って笑ってました。その時は、少し元気になったのかなと思った」。
元気がなかった川田さんのために、鳥越さんは番組の終盤に「川田亜子に聞く 質問コーナー」という時間を設けた。「彼女は『ドキドキで困ります』って言っていたけど、どんどん発言してもらおうとね」
兆候は鳥越さんもスタッフもどこかで感じていた。それだけに「救えなかった」という思いは絶えない。「一目散に逝ってしまった」鳥越さんは涙声だった。
◆最後の仕事も明るく ○…川田さんは、最後の仕事となった24日の香水に関するトークショーでも特に変わった様子はなかったという。主催者側の関係者によると、会場の出入りやイベント中に落ち込んでいる気配は見られず「あいさつした時も笑って、すごく明るく話されていたのに…」と突然の悲報に驚いていた。
◆レギュラー代役未定 ○…川田さんがレギュラー番組を持つテレビ各局も衝撃を隠せない。司会として出演していたテレビ朝日「サタデースクランブル」の来週以降の代役は未定で、同局は「大変、残念です。つつしんでご冥福(めいふく)をお祈りいたします」とコメントした。またTBS所属時から出演し、最近は不定期出演していた「がっちりマンデー!」は18日放送分が最後。4月中旬に行われたロケでは「少し変わった様子があった気もしたが、自殺を選択するような様子ではなかった」(番組関係者)という。
自らガンと闘い、命の尊さを人一倍分かっている方のコメントだけに、重みを感じます。
以下、記事全文ではありませんが、気になる文を抜粋してUPします。
川田アナの死に鳥越俊太郎氏「悔しい」(日刊スポーツ)
(前文略)
川田アナは現場スタッフの間でも「まじめな人」という評判だった。鳥越氏は「一生懸命で、神経が細やかで優しい人でした。若いから失敗してしまうこともあるけど、自分を責めてしまうところもあった。娘を突然奪われたような気持ち。ご両親のことを思うと、本当に悲しいです」と悼んだ。
元TBSアナ・川田亜子さん自殺…港区路上で乗用車に練炭(サンケイスポーツ)
(前文略)
★先輩・久保田アナ、涙こらえて…
訃報を受け、TBSの先輩で仲の良かった久保田智子アナ(31)は、司会を務める同局系生番組「2時っチャオ!」(月〜金曜後2・0)で思いを語った。川田さんのニュースを涙をこらえて読み上げ「すごく人当たりがよくて、その半面、不器用な部分も持っている後輩で…。すごく大好きだったんですけど、どうしちゃったんでしょうね」と声を振り絞って語った。
自分もそんなところがあると感じていますが、まじめで不器用なところがある人って、何か失敗すると落ち込んでしまい、立ち直るのに時間がかかるんですよね。
そういう部分で川田さんは悩んでしまい、自殺という選択肢を選んでしまったと思います。
人間というのは、大抵は表と裏の部分があると思います。
人と向かい合っている時は表の状態で、自分のいい状態を見てもらいたいと思うんです。
しかし、人間って、常にいい状態であるとは限りません。
人間には感情や健康状態に波があるんですよね。
いい状態なら、エネルギーは必要としないのですが、悪い状態の時には、いい状態を見せたいと思うので、エネルギーを必要とします。それが、人によってはストレスになってしまうこともあります。
それが悪循環になり、心の病、しいては逃避行動(自殺など)に走ってしまいかねません。
そういう状況を感じ取るのは難しいんです。
川田さんは相当のストレスがかかってしまい、いい状態を振舞いきれずに、そんな自分を悲観して自殺に至ったと思います。
心からご冥福をお祈りいたします。